過激解釈厨腐女子でも脳死するほど好きな作品

長いこと同人腐女をやってるとどうしても色々考えてしまうことが多くなる。
自分が不器用なのも勿論だけど、萌えればなんでも良いみたいな時代をとうに過ぎて解釈、雰囲気、業界のマナーに年々厳しくなったり逆に緩くなったり。
あくまで趣味で描いて本を出して売っているのだから楽しんだもん勝ちという意見もあながち間違いではなくて、ただやはりどうしても自分の周りには自分と似た価値観や二次創作に対する接し方の人間が集まる。
毎日がすごく楽しい。

そして私にはこの世で最もと言っていいほど好きな作品がある。その作品というのは、
「ゴリゴリの凝り固まった解釈厨マナー過激腐女子ほど好きにならない傾向にある」作品なのだ。
その某作品はこの業界にいるなら名前は聞いたことはある程度。私は5年ほど前からずっと追い続けていて、その作品を読む度に生きてて良かった…と生き甲斐になっているのだが、私の周りにはその愛してやまない作品の否定派しかいない。悲しい。

勿論私の周囲がたまたま全員否定派で、たまにアフターなんかでお話させていただいた神絵師が全員否定派だったことが続いただけなのは重々承知だが、中々好きだと言う人に出会えたことがない。いたとしても腐女子2年の雑食、ホモ大好き!みたいな…

腐女子歴が浅い人や雑食を卑下したいとかそういう事ではなくて(自分も雑食)、腐女子ライト層が主なターゲット層だということである。ツイッターなどのSNSでも〇〇好きすぎる(*´ω`*) ご馳走様です(๑ ́ᄇ`๑)といったような寧ろ年齢層が高そうな業界なんだと思う。
所謂見る専と呼ばれる人達の集まりであって基本その作品の同人はない。というかあまり同人の概念を知らない人が多い。

案の定話が全然合わない。その作品が好きな人達の傾向として受けちゃん可愛い、現パロ余裕、オメガバースといった感じ。
何度も言うけど否定じゃなくて凝り固まった害悪オタ自分とは価値観があまり合わないということである。現パロもオメガバースも読普通に自分も読む。否定派にはその作品のノリが受け付けられないという人が多いから見てて恥ずかしくなるというのもある。

だから私はその作品が好きだと大っぴらに公言したい欲があるわけでなく語り合える友達が欲しいというわけでもないのだが、これだけは言いたい。

自分みたいな過激害悪腐女子でもその作品はあまりにも最高すぎて好きすぎて毎日が幸せだ。

原作者の先生は本当に天才なのだと心から尊敬している。
ノリがダメと言う人の気持ちもわかる。でもそれとかも含めて全部天才。脳死してるのもわかる。盲信してるのもわかる。
でも新刊が発売される度に本気で原作者に課金したくなる。
構図とシチュエーションとキャラの立ち位置。女性向け脳を突き詰めたら最終的にこれになるのでないかという程好き。
あと構成やプレイの流れ方、私には考えつかないし、体格差を上手く活かして言語化出来ずに意識下に眠っているフェチズムが呼び起こされる感覚がある。
表情も文句なしだし喘ぎ声含めた効果音の付け方もとても好みだ。

自分が表現出来ないものを表現して、その原因や仕組みが理解を超えるところまで達すると尊敬以上の感情が出てこなくなる。何故なら吸収したところで自分の最大値は超えられないので、結局いつまでも先生には頭が上がらないからである。本気で超えられない人を見つけた時というのはどれだけ嬉しいだろう。

どういった作品を生きている間に読んできて、どのような経験を積んできたらそのような才を正確に表現できるのだろうか。
感覚より言葉と理屈で話を作る自分には理解が及ばず、心の底からあなたの一生のファンだと言える。

生きているのが楽しい。色々なしたくもない経験をしてきた長い腐女子人生の中で、本当に純粋に好きだと楽しめることもそうそうない。
この作品に出会えて良かった。
原作者には本当にありがとうと好きを言わせて欲しい。

その作品は最近メディア化し一部の業界が賑わった、と言えば同業者ならきっとすぐに分かるだろう。

私のような考えすぎてしまって自滅するタイプの腐女子でもこの作品は心から楽しめるのでもし時間があれば是非原作を手に取っていただきたい。